プレスリリース:『凪の砦』総収編
本作品は当団体と、劇団“庭ヶ月”とが、現代の“死生観”をテーマに『凪の砦』シリーズとして、共通の舞台設定と登場人物によって、2016年3月より連作した5つの短編作品を、柳沼の脚本・演出で新たなエピソードを加え総集編として再編する作品です。
今回、本団体と共同で創作を行ってきた庭ヶ月は、柳沼が各地の市民演劇やワークショップ公演の現場において実践してきた、集団創作の効果を活かし、個々が主体となり対話の積み重ねによって作品を生み出してゆく創作方法を深めるべく、地域や世代の異なるアマチュア演劇人たちに呼びかけ、2014年から3年の時間をかけて築き上げた、従来の劇作家や演出家主導にはない集団性と作品性を持った団体です。(庭ヶ月についての詳細は後述をご参照ください)
本作品は、2020年東京五輪のあと。人口減少による経済縮小と社会保障制度の崩壊に見舞われた近未来の日本社会を背景に、退廃した地方都市に開かれた身寄りのない低所得者向けのホスピス施設「三ツ山養生所(以下「養生所」)」を舞台としています。物語では、養生所で働くスタッフたちに焦点をあて、あの世へと旅立っていった入所者たちとの思い出と、入所者たちの語り遺した太平洋戦争、戦後、高度経済成長、バブル崩壊、東日本大震災といった出来事の記憶を元に、これまでの日本のあゆみと、そこに生きた人びとの人生を辿っていきます。
東日本大震災以降、終活など「死に方」への感心が高まる中、誰もが直面し得るこのテーマに向き合った本作品の鑑賞を通して、人間らしい生き方とは何か、また、それを全うできる社会とは何かを考える機会にしていただければと考えています。
団体プロフィール
■烏丸ストロークロック
1999年、近畿大学文芸学部芸術学科演劇・芸能専攻(現:舞台芸術専攻)在籍中に柳沼昭徳(作・演出)を中心に設立。京都を拠点に国内各地で公演活動を行う。現代人の生を克明に描くことで、背景にある社会の不全を浮きぼらせてゆく。柳沼の戯曲は2015年京都芸術センター主催「演劇計画Ⅱ」で創作した『新・内山』が第60回岸田國士戯曲賞、第23回OMS戯曲賞においてノミネートされるなど評価を集めている。
■庭ヶ月
2014年、「えんげきの庭」と称し、世代や地域の垣根を越えて対話のできる場所を目指して柳沼が呼びかけた、三重・愛知・京都に暮らす20〜50代の社会人たち8名で構成されている。これまで、演劇史・評論・身体訓練など演劇にまつわるカリキュラムと並行して、社会問題、死生観など幅広いテーマを設け考察や議論を繰り返してきた。
2016年には「庭ヶ月」として劇団化し『凪の砦』シリーズの短編創作を行う。庭ヶ月では、個々の主体性を重視し、劇作家や演出家主導ではなく、作品の取材から脚本の執筆、俳優やスタッフワークまで全てをメンバーたち自身で担ってきた。特に本作品のテーマや骨子である舞台設定や登場人物は、メンバーの対話の積み重ねの中から生み出された。
企画概要
【タイトル】烏丸ストロークロック×庭ヶ月 共同連作『凪の砦』総収編
【作・演出】柳沼昭徳
【音楽・演奏】山崎昭典
【出演】阪本麻紀 西村貴治 たなべ勝也
生坂美由紀 岡村里香 角谷明子 澤雅展 図師久美子 長谷川直紀 柳泰葉
※短縮表記の場合は 阪本麻紀 西村貴治 たなべ勝也 ほか とご記載ください。
■京都公演
【日程】2017年2月9日(木)〜2月12日(日)
【会場】アトリエ劇研
【チケット】※日時指定・自由席・税込、当日券500円増し
一般前売 3,000円 学生以下前売 2,000円
■名古屋公演
【日程】2017年2月25日(土)・2月26日(日)
【会場】ナビロフト
【チケット】※日時指定・自由席・税込、当日券500円増し
一般前売 2,700円 学生以下前売 1,700円
■松山公演
【日程】2017年3月4日(土)・3月5日(日)
【会場】シアターねこ
【チケット】※日時指定・自由席・税込、当日券500円増し
一般前売 2,500円 学生以下前売 1,500円
---------
【チケット取扱】※開催地共通
2017年1月9日(月・祝)10:00より取扱開始
[WEB] http://www.karasuma69.org
[電話] 080-9745-7825(10:00-20:00)
取材・宣伝素材はこちらまでお申し付け下さい。何卒よろしくお願いいたします。
烏丸ストロークロック
制作担当 富田明日香(有限会社quinada)
TEL:080-9745-7825(10:00-20:00)FAX:03-6866-8500
MAIL:karasuma69★backyard-jp.com WEB:http://www.karasuma69.org
0コメント