About
烏丸ストロークロックは1999年、柳沼昭徳(劇作・演出)を中心として近畿大学文芸学部芸術学科演劇・芸能専攻に在籍中のメンバーで設立。以降、京都市を拠点に活動を行う。
作品のモチーフとなる地域での取材やフィールドワークを元に短編作品を重ね、数年かけて長編作品へと昇華させていく創作スタイルが評価されている。18年、20年と東京芸術劇場 芸劇eyesにて『まほろばの景』シリーズを上演、話題を呼ぶ。代表の柳沼は第60回岸田國士戯曲賞ノミネート、平成28年度京都市芸術新人賞受賞。2021年は新国立劇場「こつこつプロジェクト」第二期の演出家として選ばれる。
1999〜2000年代前半
初期の作品では、バブル崩壊後の社会で、まどろみながら虚無的に生きる若者たちを登場人物に、現代口語演劇に影響を受けた会話劇を主とする。また一方では、台詞とストーリーに依らない実験的作品を発表するなど、表現の模索を続ける。
2000年代後半
2000年代中頃には、一つのモチーフから短編をシリーズとして連作し、やがて長編作品に集成させる創作形態を取り始める。
2005年から5年間に渡る「漂泊の家」シリーズでは長短編合わせて10作品を製作。総集編として、2010年に京都・アトリエ劇研での半月間のロングラン公演『八月、鳩は還るか』を成功させる。
2010年代
2010年からは「業火」シリーズ、多地域での活動を活発化させ、三重、岡山、広島、愛知、東京などで上演を行い、地域の垣根を越えた活動にも積極的に取り組む。
中でも三重県では2011年の民間劇場の「津あけぼの座スクエア」(現・四天王寺スクエア)におけるこけら落とし公演を元に交流を盛んにし、2013年「国道、業火、背高泡立草」では現地スタッフと協働して滞在制作を行い、ツアー公演を敢行するなど、地域間交流においてこれまでにない試みを行う。
Member
柳沼 昭徳(やぎぬま あきのり)
劇作・演出家
撮影:松原豊
プロフィール
1976年京都市生まれ。劇作家・演出家。 烏丸ストロークロック代表。近畿大学在学中の1999年に「烏丸ストロー クロック」を旗揚げ。社会の抱える不全と それが及ぼす人々への影響を描く。 近年は各地で演劇ワークショップや市民 参加型の創作も多く手がけている。2021年新国立劇場「こつこつプロジェクト」第二期演出家として参加。
第60回岸田國士戯曲賞ノミネート/第23回 OMS戯曲賞ノミネート
2016年度京都市芸術新人賞受賞
NPO法人京都舞台芸術協会 理事(2013〜17年)
劇団外の主な活動
- ミエ演劇ラボ 講師(2018-)
広島アクターズラボ 講師(2016-)
五色劇場「新平和」シリーズ
作・演出・構成高槻アクターズラボ 講師(2018)
劇団わん「西川高校西棟三階西日直射西角教室」
作・演出・構成- 演劇計画II -戯曲創作-(2015)
「新・内山」作・演出 - 第四回四日市市民劇(2014)
「四日市、そこから〜光をめぐる人びとの記憶」作・演出 - ミエユース・演劇ラボ 講師(2014)
くさきもなびく「山下君が死んだあとのこと」
作・演出
阪本 麻紀(さかもと まき)
俳優
撮影:松原豊
プロフィール
1978年和歌山生まれ。近畿大学にて演劇を専攻し、2003年より烏丸ストロークロックのメンバーとなる。以降、俳優を中心に活動し、音楽なども担当する。
近年では俳優活動と共に、小中高生を対象にした表現教育の指導にも携わる。
「表現あそび教室」を不定期で開講
第19回関西現代演劇俳優賞受賞
インタビュー 2020/俳優の現在地
劇団外の主な活動
- 池坊短期大学 非常勤講師(2018-)
- 聖母女学院短期大学 非常勤講師(2014-17)
- 劇団八時半 出演
- 魚灯 出演
- ニットキャップシアター 出演
- スクエア 出演
- サンプル 出演
- ヨーロッパ企画イエティ 出演
- iaku 出演
澤 雅展(さわ まさのり)
俳優
プロフィール
1989年滋賀県生まれ。柳沼昭徳が講師を務めたNPO法人劇研「劇研アクターズラボ」に2011年より参加。
また、2014年より同じく柳沼が立ち上げた演劇コミュニティ「えんげきの庭」に参加、2016年にはそこから生まれた劇団「庭ヶ月」での1年をとおした創作活動を経て、2017年4月より烏丸ストロークロックのメンバーとなる。
広島にて「広島アクターズラボ演技育成科」を毎週水曜開講
劇団外の主な活動
・広島アクターズラボ演技育成科 講師(2019年〜)
・ミエ・演劇ラボ アシスタント(2018年〜2020年)
・演劇計画II -戯曲創作-「新・内山」 出演
・ユバチ 出演
坂田光平(さかた こうへい)
俳優
プロフィール
1982年広島県生まれ。2020年5月より烏丸ストロークロックの作品創作に参加。俳優活動と共に、福祉施設で介護職員として働き、福祉や介護の現場に演劇を生かす事業に取り組んでいる。「障がいのある人、高齢者、地域に暮らす多様な人々をつなげる」をテーマにワークショップ講師としても活動中。広島の舞台芸術制作団体、舞台芸術制作室 無色透明のメンバー。
インタビュー 2020/俳優の現在地
劇団外の主な活動
・おきらく劇場ピロシマ ファシリテーター
・広島アクターズラボ 五色劇場『新平和』(2019) 出演
・劇団こふく劇場「昏睡」(2021) 出演